【一分雑学】帝王切開の帝王って誰のこと?
日本では約2割の人が帝王切開で生まれてきているといいますが、おなかを切るというのは並大抵の度胸ではできません。
そういう意味で、出産とは大変なことであり、改めて母親とは強いものだと思います。
ところで、この帝王切開の帝王って誰のことなのか気になったことありませんか?
帝王切開の誤解
結論から言うと、
誤訳によるもので、帝王は誰のことも意味しない
が正解です。
以下、説明します。
帝王切開の帝王はカエサルではない
帝王切開は元々、ドイツ語の『Kaisershinitt』を訳したものです。
これを日本語訳するときに『Kaiser』と『Schnitt』という2つに切り分けたことに由来します。
Kaiser・・・切る、Schnitt・・・手術
という意味なのですが、Kaiserには皇帝、帝王という意味もあるので日本語訳ではこちらが採用されてしまったというわけです。
ちなみに、『Kaisershinitt』の語源であるラテン語の『sectio caesarea』は2つの単語ともに『切る』という意味ですが、『caesarea』をシーザーと読んでしまったという説もあります。
そこから、ジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)が帝王出産で生まれたから帝王切開と呼ばれるようになったと言われることもありますが、これは今では誤りだとされています。