【一分雑学】ジーンズ誕生秘話② 鋲の特許申請を頼まれたリーヴァイ・ストラウス
前回、鋲を打った作業ズボンの誕生秘話をご覧いただきました。
この続きをお話ししたいと思います。
注文が相次ぐ鋲打ち作業ズボン
1870年12月末に、鋲打ちの作業ズボンを仕立てた次の年、デービスの元には鋲打ち作業ズボンの注文が続いて入りました。
1871年1月には4本、2月には10本、3月には12本とコンスタントに注文が入り、忙しくなってきました。
そこでデービスは10オンスのキャンヴァス地だけでなく、リーヴァイ・ストラウス社から仕入れた9オンスのブルーデニム生地でも作るようになります。
注文は順調に増え、最終的にわずか1年半の間に200本近くの注文があったそうです。
特許申請でリーヴァイ・ストラウス社に力を借りる
鋲を打つこと自体は難しくないから誰かに真似される前に、と考えたデービスは特許を申請しようと考えます。
義兄を通じての少額の取引相手だったものの有名なリーヴァイ・ストラウス社に力を借りれば何とか特許が認めてもらえるかもと考えたデービスはリーヴァイ・ストラウス宛に手紙を書きます。
「権利の半分をあなたに差し上げるので、私の名前で特許をとってもらえませんか?」
その手紙を読んだリーヴァイ・ストラウスは「やってみる価値がある」と思ったのでしょう。迅速に特許事務所に申請をするも何度か拒否されます。
靴の縫い目を鋲で留めて補強するという特許が先にとられていたことなどが拒否の理由でした。
しかし、とうとう1873年5月20日、特許が認可されました。
特許を『ポケット開口部の補強』と限定したことが、認可の要因だったそうです。