【一分雑学】1980年代後半から日本で流行った『渋カジ』って何?
ファッション、流行は何度も時代を超えて繰り返すというような表現を聞いたことがありませんか?
最近、若者の間で1990年代の文化が脚光を浴びていると聞きます。
そんな中、古着ブームと共にファッションのリバイバルも起きているようですが、『渋カジ』って言葉を聞いたことがありますか?
渋カジって? アメカジと違うの?
結論から言うと、
アメカジをルーツとして1980年代後半から1990年代初頭に東京の渋谷で若者たちに普及した『渋谷カジュアル』の略
です。
以下、少し説明を加えます。
渋カジはDCブランドへのカウンターカルチャーから
詳細は避けますが、1980年代中頃まではDCブランドブームがあり、それへ反発するような形で、『定番アイテムを品良く着こなす』『何を着るかよりどう着るか』というようなコンセプトの渋カジが台頭しました。
1985年頃、都内の有名私立高校の富裕層の子息たちがそのブームを自然発生的に作り出したと言われています。
1988年頃から渋カジと言われるようになり、1989年に情報誌で取り上げられたことでブームが全国へ。
そして、1990年には紺のブレザー(紺ブレ)を主体とした米東海岸トラッドの『キレカジ』とバイカー寄りの『ハードアメカジ』に二分化しました。
1991~1992年の『デルカジ』(モデルカジュアルの略)までが渋カジブームと言えそうです。
渋カジの具体的なアイテム
アメリカ製のものにこだわるというのが特徴でした。(以下、羅列)
ラルフローレンの紺ブレ(紺のブレザー)・紺パン(紺のパンツ)・ニット・マドラスチェックのパンツ・ボタンダウンシャツ、ティンバーランドのブーツ、ヘインズのTシャツ、リーバイス501ジーンズ、ルイヴィトンのバッグ、ルーズソックス、レッドウィングのエンジニアブーツ、トニーラマのウェスタンブーツ、バンソンの革ジャン、ゴローズのアクセサリー、インディアンジュエリー、バンダナ、ブーツカットジーンズ etc..
渋カジのその後
渋カジブームは終焉し、枝分かれして新しいブームを採り入れながら深化していきました。
ヴィンテージブーム、スニーカーブーム、サーフスタイル、ヒップホップブーム、古着ブームなど90年代は新しいカルチャーを様々に取り入れた革新的なファッションが生まれた年代だったと言えそうです。