【一分雑学】平安時代の女性が扇を持つ3つの理由
平安貴族を描いた絵を見ると、多くの女性が扇を持っています。
決まり事だったのか、流行っていたのか真相はどんなところにあるのでしょう?
平安貴族の女性が扇を持つ理由
結論から言うと、
① 扇を使って意思を伝えていた
② 袖に手が入るのを防ぐため
③顔を隠すため
です。
以下、少し詳しく紹介します。
① 扇を使って意思を伝えていた
平安時代の女性の衣装といえば十二単(じゅうにひとえ)です。
十二単といっても十二枚ぴったりというわけではなく、二十枚くらいの着物を重ね着していた人もいたそうです。
といっても重ね着のせいで暑いから扇で風を送っていたというわけではなく、それだけ重ね着をしたら身体を思うように動かせなかったため、人を呼ぶときなどに、扇を使って意思を伝えていたそうです。
② 袖の中に手が入るのを防ぐため
何枚も重ね着した袖の中に、うっかり手を引っ込めると、出すのに手間取ります。
そこで扇を持ち、手が袖の中に入らないようにしていたというわけです。
③ 顔を隠すため
詳しい方ならご存知でしょうが、平安時代、女性が男性に顔を見せることはほとんどありませんでした。
身分の高い女性はたとえ相手が親、兄弟でも屏風や几帳越しに会話をしていました。
ですので、ふいに男性が現れたときなど顔をすぐに隠せるように扇を持っていた、ということです。