【一分雑学】戦国時代の戦、『一番槍』『一番首』どうやって見分けた?
今でも武道で使う言葉の中に『先鋒』というものがあります。
これは戦国時代、真っ先に敵とぶつかった武士たちの呼び方に由来するそうです。
勇猛さが求められた当時、合戦で先鋒を務めることは大変名誉なことで、誰がそれを務めるかはとても重要なことでした。
そして、先鋒を務める部隊の中には、『一番槍』『一番首』は大きな手柄として最大級の賛辞を受けるともに、褒美がもらえたわけですが、少人数同士のぶつかり合いならともかく、大人数での乱戦になった場合、誰がどうやって判定したのでしょう?
『一番槍』『一番首』の判定方法
結論から言うと
■ 一番槍・・・肉眼で見分け、『自己申告+証言』で補強
■ 一番首・・・自己申告+証言で補強していたが、判定が困難なことも
です。
以下、少し説明を加えます。
一番槍の判定は比較的容易だった
一番槍は、先頭に立って敵と真っ先に槍を合わせた者のことで、たいていの場合肉眼での判定が可能だったようです。
自己申告があり、それに加えて他の武士たちの証言から決められていました。
一番首は判定が困難なことも
それに対し、一番首はしばしば判定でもめたことがあったそうです。
それもそのはず、一番首は敵の首を真っ先に挙げ、自己申告しないといけないが、馬上の武士と、徒の武士では首が本陣に運び込まれるタイミングにずれがあり、それが問題をややこしくすることがあったといいます。
褒賞を与える側としては、間違ったら大変なことになりますし、依怙贔屓などを疑われると、遺恨を残しかねないので、かなり慎重に判定を行ったようです。