【一分雑学】懐石料理と会席料理の違いって?
『かいせき料理』と聞くと、高級料亭でお座敷に通され、給仕の店員さんが一品ずつ運んでくるというようなイメージを持つ方が多いと思います。
ところで、この『かいせき』には『懐石』と『会席』の2つの漢字があることをお気づきでしょうか?
これらはどう違うのでしょう。
懐石と会席の違い
結論から言うと、
懐石料理・・・茶席(茶道の席)でお茶の前にふるまわれる食事
会席料理・・・本膳料理を簡略化したもので、連歌や俳句の会席で出されていた
という違いがあります。
以下、少し説明を加えます。
懐石料理とは
懐石料理は元々、修業中の禅僧が温石(カイロのようなもの)で懐を温め、空腹をしのいだことからついた名前です。
- わび・さびの心を料理で表現し、「旬の食材を使う」「素材の持ち味を活かす」「心配りをもってもてなす」という三大原則がある
- 献立は基本的に「一汁三菜」で、飯と汁が最初に提供される
- 作法は茶道の流派によって厳しく決められている
会席料理とは
- 宴席などで出されるお酒を楽しむための料理
- 一汁三菜が基本で、品数が多く、華やかな見た目が特徴
- 飯と汁は食事の最後に提供される
- 現代ではお祝い事などで一般的に提供される料理形式