【一分雑学】リーゼントが不良の髪型になったのはなぜ?
色々端折(はしょ)って一言で言うと、アメリカの影響が大きかったようです。
大人たちへの反抗心を外見で表す
若者はどこの国でもそうですが、刺激を求め、カッコ良さを追求するものです。
彼らは成長の過程で、権力を持った大人たちへの反抗心を抱えるようになります。
しかし、それを打ち倒せるわけではないので表面的な反抗として『不良性』のあるもので表現します。
イギリスでもアメリカでも1950年代にリーゼントが流行
1950年代のイギリスでは社会の下層の若者にリーゼントが流行します。
また、アメリカでも白人音楽と黒人音楽をミックスしたロックンロールが、エルビス・プレスリーの登場と共に爆発的に流行しました。
当時のアメリカの大人たちはエルビス・プレスリーのパフォーマンスを『下品』『卑猥』と切り捨てました。
そのエルビス・プレスリーの髪型もリーゼントでした。
日本では1980年代に最盛期だったリーゼントスタイル
1970年代からの、特に1980年代に最盛期を迎えた日本におけるリーゼントスタイルはロンドンの50’sリバイバル、エルビス・プレスリーに代表されるロカビリーブーム、それにパンクを取り込んだサイコビリーの流行の影響が大きかったようです。
元々、紳士の髪型だったはずのリーゼントがさまざまな文化的影響で不良の髪型となっていくのは不思議ですが、興味深い話ですね。
それ以前にもやっていた人たちはいた
ちなみに、
実は1930年代に『リーゼントスタイル』という名前でリージェント街の紳士の髪型として紹介され、日本でも一時的に流行っていたそうです。
しかし、日本人の髪質が硬いためポマードが必須だったものの、支那事変(日中戦争)の長期化でぜいたく品と見なされるようになり、次第に流行が廃れていったという経緯があります。