【一分雑学】置き薬といえば富山県な理由とは
若い方には既にそんなイメージはないかもしれませんが、年配の方々は「置き薬で有名な県は?」と聞かれたら、即座に「富山!」と答えられると思います。
しかし、なぜそんなイメージがついたのでしょう?
置き薬と言えばなぜ富山県?
結論から言うと、
全国へ行商に行った富山の薬売りのイメージがあるから
です。
以下、少し詳しく解説します。
よその藩主の腹痛を直した富山の薬
元禄三年(1690年)、加賀100万石の前田家から分封された富山10万石の二代目藩主、前田正甫公が江戸城に登城した際、
岩代三春藩(現在の福島の辺り)の藩主である秋田輝季公が激しい腹痛を訴えて倒れました。正甫公は持参していた「反魂丹」を与えると、腹痛はたちどころに治まりました。
この効果に感服した他の大名たちも、自分の領内での販売を望み、富山売薬のはじまりとなりました。
その後、富山の薬売りは全国へ行商に出向き、薬を預けて使った分だけお金をもらうという方法を生み出しました。
これが有名な『置き薬』のルーツです。
300年以上の歴史のある文化なのですね。