【一分雑学】ラルフローレンの歴史と『売り』をかいつまんで紹介
ブルックスブラザーズと並んで、アメトラ(アメリカン・トラディショナル)の代表的存在である『ラルフ・ローレン』。
『ラルフ』や『ポロ』という通称で呼ばれる企業ですが、どんな歴史があり、どんなものを人々に提案して人気を博しているか、簡単に説明します。
ラルフローレンの歴史を三行で紹介
- 1968年に、ユダヤ系ロシア人のラルフ・ローレン氏が始めたネクタイブランド『POLO』が元で、1981年にはアメリカ人で初めてヨーロッパに路面店(ロンドン)をオープンするなど順調に成長
- 1990年代に湾岸戦争に伴う景気後退の影響を受けて一時は苦境に立たされるも、株式の一部売却、株式公開を経て復活
- 株式公開の翌年に業績下方修正をしたり、人種差別問題で訴えられたりした影響で株価が暴落するも、経営の合理化を進めるなどして21世紀に入り、再び成長を続けている
創業者ラルフ・ローレンを三行で紹介
- ニューヨークのブロンクス地区という、当時は貧しい人々が住む地区で生まれ育ち、大学の夜間学校を中退後、陸軍を経てファッション業界で配送係や営業として勤める
- ネクタイの企画に携わった際、当時は奇抜とされた幅広のネクタイを否定されたことで独立
- アンティーク・ヴィンテージマニアで、車や時計のコレクターとして有名
古き良きアメリカのトラディショナルが売り
ネクタイブランドから始まったラルフローレンは、今や紳士服から婦人服、アクセサリー、インテリアまで幅広く展開しています。
どんな提案が人々に受け入れられているかというと、
■ アメリカが繫栄した『ゴールデン・エイジ(黄金期)』と呼ばれる1950~60年代の「アイビーリーグスタイル」に基づいたクラシックなアメリカらしいライフスタイル
です。
その裏には、英国貴族の流れを汲んでいることから保守的なイメージがあるのも頷けますね。
ラルフローレンの強み
ラルフ・ローレン氏は自身をデザイナーではなく、デザイナーへコンセプトを提案する『コンセプター』と称しており、
評論家たちも「ラルフ・ローレン氏はデザインの天才ではなく、イメージを売る天才」などと評することが多いようです。
確かに、ポロシャツもボタンダウンシャツ、ブレザー、丸首セーターもラルフ・ローレンの発明ではありませんので、その説明は頷けます。
下手にデザインせず、『ラルフローレン』という世界観の中で伝統的なスタイルを提案していることが、時代に流されない定番の強さとも言えます。
ちなみに、『ポロラルフローレン』をブランドと思っている方は多いと思いますが、実はラルフ・ローレンのメンズの1レーベルに過ぎないことも付記しておきます。