コーヒーは偏頭痛を治す? 悪化させる? 副作用にも要注意
2015/12/10
コーヒーが偏頭痛に効果的だと聞いたことがある方は大勢いるでしょう。
その逆に、コーヒーを飲んだら偏頭痛が起こるという方もいるはずです。
これはどちらもコーヒーに含まれるカフェインによるものです。
カフェインには血管を収縮させる効果があるのですが、それが良い影響をもたらす場合と、その逆の影響をもたらす場合があります。
偏頭痛、二つの発生原因とカフェイン効果
偏頭痛には二つの発生原因があります。
まず一つ目の偏頭痛の発生原因は、脳の血管の膨張によるものです。
血管が膨張することで、周囲の神経が刺激され、炎症が発生することで引き起こされる痛みです。
この場合、カフェインを飲むことで、血管が収縮し、偏頭痛が軽減されます。
ポイントとしては、本格的に偏頭痛の症状が出る前にコーヒーを飲むことです。
二つ目の偏頭痛の発生原因は、緊張型頭痛です
これは筋肉の緊張で血流が悪くなり、乳酸やピルビン酸の老廃物が溜まるものです。
その老廃物が周囲の神経を刺激して、頭が締め付けられる引き起こすというものです。
ですから、この場合にカフェインを摂取すると、余計に血流が悪くなるので偏頭痛が悪化するという仕組みです。
この二つのタイプの偏頭痛を自分でどう判別すればいいかというと、緊張型頭痛の場合、酷い肩こり、首や背中の張りが原因です。
思い当たる方は、コーヒーを飲むよりも、入浴や軽い運動をして全身の血流を良くしてください。
それだけでかなり改善されるはずです。
カフェインの過剰摂取による副作用
また、カフェインの過剰摂取による副作用もあります。
これもカフェインの血管収縮効果によるものです。
体が慢性的なカフェイン中毒の状態になってしまうと、常時、血管が収縮したままになります。
そして、カフェインが抜けると、血管は本来の状態に戻ろうとし、膨張します。
そのせいで、周囲の神経を圧迫してしまい、偏頭痛を発生させる原因となってしまうのです。
ですから、偏頭痛に効く、眠気覚ましに、などの効果を期待してコーヒーを飲むのは良いことですが、過剰摂取をすると健康を損なう結果になりかねません。
コーヒーの適量は成人男性で一日マグカップ3杯くらいが良いと言われています。
毎日それ以上飲んでいると、慢性的なカフェイン中毒となり、逆に偏頭痛を引き起こす原因を自ら作っているということになりかねませんので要注意です。
コーヒーの過剰摂取によるデメリット
更に、頭痛を悪化させる以外にも過剰摂取することによるデメリットが3つあります。
1つ目のデメリットは、カフェインが胃液の分泌を促すので、あまり多く飲むと胃が荒れ、胃痛の発生原因になるということです。
2つ目のデメリットは、カフェインにはミネラルや鉄分の吸収を妨げる作用があるため、貧血や栄養不足になる可能性があるということです。
3つ目のデメリットは、中枢神経を興奮させることによる覚醒作用があるので、自律神経の乱れを誘発する可能性があるということです。
まとめ
最近の研究では、毎日適量のコーヒーを飲む人は、そうでない人より寿命が長いという結果も出ていますので、デメリットばかりではありません。
適量を考えた上で、嗜好品としてコーヒーを楽しむようにしてください。