【一分雑学】合戦の戦死者の甲冑や武具はどうなった?

昭和の頃になっても、関ケ原や長篠のような古戦場には、合戦で死んだ者の残した武具が大量に埋まっているというような噂がありました。

しかし、実際に道路工事などでその辺りを掘り返しても人や馬の骨が出てきたという話はありましたが、武具類は全く出ませんでした。

これってどういうことなのでしょう?

古戦場に武具が埋まっていない理由

結論から言うと、

戦死者の武具はその場で死体から剝がされて回収されるのが普通だった

からです。

当時の絵詞(えことば)などには戦死した武士が全裸で横たわっている姿が描かれています。

回収された武具の行方

回収した武具が味方のものだった場合と敵方のものだった場合で異なるようです。

回収した武具が味方のものだった場合

・再び自軍で使用された

・戦死者が上級武士の場合、形見の品として遺族に渡された

・もしくは戦死者が上級武士の場合、甲冑と共に墓地に埋葬された

回収した武具が敵方のものだった場合

・戦利品として武具商に売り払われた

 

また、戦国時代も後半になると戦いになれた農民たちが、戦の後に群がってきて戦死者から武具を剥いで売り払うということが多くなってきたようです。

いずれにせよ、そのまま放置されて自然と埋まるということはあり得ないようですね。

 

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